美尻シリーズ

モドル | ススム

  ケツ戦は、金曜日。 後編  




※がっつりリバ(イルカカ)描写有・苦手な方はご注意





―――なんだか、どきどきしてきた。
思えば、こうして彼の顔を見上げるようなシュチエーションってあんまり無いもんなぁ。まだ上に乗って貰ったことないし。
もしかして彼も、オレと初めてシた時ってこういう気持ちだったのかな。
なんてどうでもいいことを考えている内に、彼の顔が近付いてきて唇を塞がれる。
軽く啄ばむようなキスの合間に、彼の舌がちょんちょんと唇を突いてくる。促されるままに薄く唇を開けば、そこから待ち侘びたようにぬるりと滑らかな舌が口腔に侵入してくる。
それは好きなように口腔内を蹂躙し、オレの舌をも絡め取るとふたり分の唾液を混ぜていく。
まるで呼気さえ奪うような、彼主導の情熱的なキス。それを堪能する間にも、彼の手が胸の突起に伸びてくる。
既に固く芯を持ったそこを指の腹で押し潰すように捏ねながら、時折指先できつく摘み上げられる。そのむずむずとした感覚に、思わず鼻に掛った声が漏れてオレは眉を寄せる。
自分の喘ぎってヤツは本当に気持ち悪い。正直聞いてらんないんだけど、でも勝手に漏れる場合はどうしたら・・・っ!?
などとどうにか意識を余所に向けようとしているところで、彼の手が剥き出しのオレの腹筋をゆるりと撫で、更に下へと滑っていく。
そして緩く勃ち上がっていたオレのモノに触れると、掌で包むように握り込まれる。そして明確な意思を持ってモノを収めた掌が扱くようにゆっくりと動き出す。
最初こそ感覚を確かめるようだったのが、徐々に大胆に、またイイトコロを狙い澄ますようにされると、本人以上に素直なモノはすぐに反応を見せ始めた。まあ、同じ男だからどこかイイのかなんてのはすぐにわかっちゃうんだけど。
彼の手が動く度、先走りを滴らせ始めたモノからにちゃにちゃと粘着質な音が立つ。それがまた、なんとも卑猥で。
息を詰めるオレに、彼は口付けていた唇を離すと今度は首筋に、胸元にと、噛み付くような口付けを降らせてくる。
たったそれだけのことで今にも達しそうになったオレは、なんとかその衝動を散らそうとする。
いつもと違う状況の中、最近ご無沙汰だったとか、珍しく彼から積極的に触られて感じ易くなっているとしても、流石にこんなに早くイくのは拙い。なんつってもこれからのことがあるし、男の沽券ってヤツに関わる。うう、頑張れオレ!負けるなオレ!!
そんなことを考えてどうにかやり過ごそうとしていたというのに、彼の唇が胸の突起を食むように触れてくる。不意打ちのようなそれに、口からは自分のものとは思えない甘ったるい声が洩れた。
「やらしい声」
オレの胸元に埋めていた顔をわざわざ上げて、彼がにやっといやらしく笑う。それが恥しいやら悔しいやらで。
拗ねたように彼を睨めば、今度は執拗に突起を嬲られる。舌先でねっとりと転がされ、時折軽く歯を立てられた後、きつく吸い上げられる。もう、余裕なんてあったモンじゃなかった。
堪えようとしてもどうしても洩れるみっともない声を抑えるべく、オレは自分の手を食む。
「ダメですよ、勿体ない」
やんわり言い含められ、手を外される。そして事もあろうに「カカシ先生、可愛い」なんて有り得ない台詞をさらっと吐かれた上で、頬に唇が落ちてきた。

・・・ちょ、アンタ目ェ腐ってないですか?!

いつもなら彼の方から言ってくるようなことを問い質したい気持ちで一杯になるオレの前で、彼は相変わらずいやらしい顔をしている。でも、それがまた艶っぽくも見えて。
「イルカ先生のスケベ」
悔し紛れに呟けば、「オレ、スケベですもん」と彼はあっさり肯定して、殆ど止まりかけていたオレのモノへの刺激を再開する。
最早、彼の手が僅かに動くだけでくちゅくちゅと水っぽい、濡れた音がするような状態で、すっかり敏感になっていた先端の括れや窪みを重点的に嬲られる。括れに指を掛け、親指の腹でだらだらと汁を零す窪みを執拗に押し広げられた瞬間。
「――――っぁ!」
昂った熱に追い上げられるように、オレは白濁を吐き出していた。
吐き出したものは彼の手の中だけでは収まらず、オレの腹や腿をも汚す。
それを他人事のように眺めながら吐精後の気怠い痺れを感じていると、彼がオレの吐き出したもので汚れた手のひらを見つめているのが目に入った。
そしてオレが見ている前で、彼はゆっくりとそこに舌を這わせていった。
まるでオレに見せつけるかような仕草で、ねろりと指を舐め上げ、口に含む。そんな彼の顔に浮かぶ表情は、極上の甘い蜜でも味わっているように恍惚としている。
オレは自分の顔と解放したばかりの下半身に急速に熱が集まっていくのを感じていた。ちくしょう、アンタはイチイチ仕草がやらしいんだよ!
一瞬、このまま押し倒して、有無を言わさず突っ込んで揺さぶって、めちゃくちゃに泣かせてやりたい衝動に駆られる。
だが実際に事を起こせば、オレの主目的である素敵な権利は二度と手に入らないのは目に見えていたので、どうにかそれを思い止まった。ああもう、後で覚えてろよ・・・!
そんなオレの思惑など知らないだろう彼は、おもむろに自らの服を全て脱ぎ捨て、次いでオレの膝の辺りに中途半端に蟠っていたパンツを剥ぎ取る。そして身体をオレの脚の間に割り込ませてから、奥まった窪みに指を伸ばしてきた。
固く閉じたそこをなぞるように指を動かされただけで、オレの背にゾクゾクとした、けれど悪寒とはまた違う感覚が走る。今まさに全神経がそこに集中しているみたいだ。
いよいよか?いよいよなのか・・・!?
オレはごくりと息を呑む。
ここから先に待ち受ける行為に対する期待と不安に、ドクドクと物凄い勢いで早鐘を打つ心臓の音だけが煩い。
そんな中で、その時は訪れた。

―――――――イっ!?

思わず、身体が強張る。ヘンな汗が、額から背中からといわず全身から噴き出す。
今まで任務なんかでいろんな怪我をして、ある程度痛みには慣れているハズだった。
けれど、今迄知っていたものとは全く違う種類の痛覚の前に、オレの顔は大きく歪んでいた。
彼の指によって齎される体内の異物感は、痛みもさることながら気持ち悪さという点でもオレを苛む。それは多分、生理的嫌悪感。まあ、排出する為の器官に逆にものを突っ込んでいるんだから、当たり前っちゃあ当たり前なのかもしれないけど。
兎に角、痛みと半端じゃない気持ち悪さの前にオレは本気で泣きそうになっていた。一応、これでも暗部上がりの上忍なんですけどね?
「・・・狭いな」
そのまま舌打ちせんばかりの様子でそう零した彼は、容赦なく内部の粘膜を押し広げるように指を動かす。それに今度は強烈な嘔吐感が募る。お陰で、一度勃ち上がりかけていたオレのモノなんかは下生えの中ですっかり萎びていた。
「せ、せんせ、気持ち悪いです・・吐きそう・・・!」
「我慢して下さい。大体、アンタはいつもコレをオレにしてるんですよ?」
切実な訴えにも淡々と返され、オレは何も言えなくなる。
そうか、解す時ってこんなに辛いのか。そりゃ眉間に皺を寄せて、堪えるような顔になるわな。
なんて、どうにか別のところへ思考を逸らせようとしても、強烈な異物感の前では全てが徒労に終わる。その中で彼の指は奥まった部分を目指して、更に押し進められていく。
それに歯を食いしばって必死で耐えるオレに、彼が掛けてくれた言葉は以下の通り。
「少しは力を抜いて下さいよ。そうじゃないとアンタだけじゃなく、オレだって辛いんですから」
・・・もしかして、この人の本性って結構鬼だったりするんだろうか。
でもそんなことを言われたって無理だ。力を抜こうにも痛いし気持ち悪いしで、自分ではどうにもならないんだから。
うう、本気で吐きそう。つかこのまんまだとオレ、本当に死ぬ、というか殺される。
上忍はたけカカシは、情事の最中、秘所に指を突っ込まれたままこの世を去りました、なんて情けなさ過ぎるでショ・・・。
ああ、こんなことなら目先の利益に捕らわれず最初から嫌がっとけば良かった。そしたら、こんな目に遭わずに済んだのに。
矜持とか体面とか、そういった一切のものをかなぐり捨てて、オレはしゃくり上げながらボロボロ泣いて、散々死ぬ、とか殺される、と繰り返す。
「ちょっとアンタ、さっきから煩いですよ!少しは黙んなさい!!」
険しい顔をした彼にそう言われ、ぺちりと腿を叩かれる。
でも本当に苦しいし辛いし気持ち悪いしちっとも我慢出来ないんだもん、と恨めしく思いながら彼を見上げたその瞬間。
彼の指が内部のある一点を掠め、その僅かの刺激にオレは声すら上げられないまま背を大きく撓らせていた。
あまりに強烈過ぎる感覚を前に、オレは呆けたように彼の顔を見遣る。
すると彼はどこか安堵したような表情を浮かべて、吐息混じりに小さく零す。
「見付かった・・・」
そこに何があるかなんて、最早言うまでもないだろう。
まさか自分がそこを擦られて反応することになるとはこれっぽちも思ってなかったけど。
その後、彼の指の動きが狙い澄ましたものへと変わる。オレに考える隙を与えないかのように性急で、また一切の容赦がないものへと。
指で引っ掻くように擦られる度、そこから全身に電流が走り抜けていくかのようにびくびくと身体が勝手に震える。未知の感覚を前に、オレはまともに息すら吐けない。開いたままの口からはだらしなく唾液が零れ落ちる。咄嗟に畳に突っ張った足先に力が籠り、指がそこに食い込むまでになっても少しの痛みも感じなかった。
その強烈なまでの刺激を享受する内、次第に萎えていたモノが力を取り戻していくのがわかった。本体がこんなに辛くて苦しくて喘いでいるのに、だ。なんて勝手なんだろう。
ただ、そんなオレの姿を見てどう思ったのか、突然内部の圧迫感が増した。どうも指を増やされたらしい。それらが粘膜を更に押し広げるように、縦横無尽に動き回っている。
けれどそうされても痛みや気持ち悪さだけではない何かが生まれ始めているのを、オレは確かに感じていた。
身体の中で、ゆらりと燃え上がる熱。それは内から身体を焼き尽くそうとする強さを持ったもの。
今まで感じたことのないこの熱が、正直怖いとも思うのだけれど、一方で身を委ねてしまいたくもなる。
そんな曖昧な感覚に溺れていたオレの耳に、ドキリとする音が届く。
ぐちゅり、という水っぽい音。いつもなら彼の内部から聞こえてくるハズの。・・・えと、コレってオレの中からして、るの・・・かな?
「そうですよ。漸く解れてきたのかな」
隠す様子もみせず嬉しそうに言う彼に、オレは顔に熱が集まるのを感じていた。濡れるハズの無い器官が濡れるのを、まさか身をもって体験出来るとは。
うわー、もう何なのさオレ!つか、こんなのはいろいろとマズいんじゃないの!?
思わず耳を塞いで畳の上を転がりながら力一杯喚き散らしたいような衝動に駆られるオレに、彼はあくまであっさりとした調子で告げる。
「じゃ、そろそろ入れますよ?」
窪みから指を引き抜かれるのに、あぅ、とはしたない声が洩れる。羞恥のあまり、顔の熱が更に上がるようだった。
それに唇を噛んで彼から顔を逸らせば、うっかり臨戦態勢の彼のモノが目に入る。
・・・いつの間に、キミはそんなに大きくなっちゃったかね。
というより入るんですかね、こんなの。ホントに入るんですかね?コレは流石に無理っぽくないデスカ?ねえ、ちょっと!?
半泣きで、頭の弱い子のように訊きまくるオレに、何故か彼は自信満々に言ってのける。
「オレ以上にデカいアンタのが入るんだから、大丈夫!」
え、そういうモン?そんな簡単にいくモンなの?
オレがぐるぐると考える内に、膝裏を掬い上げられてそのまま身体を折り畳むような格好を取らされる。
その間に窪みに熱を持った塊が押し当てられた。
それが少しずつ内部へと捩じ込まれていく中で、身体に生じるのは指とは比べ物にならない激しい異物感。
「ギャーッ!?ムリムリむり無理っ!絶対裂けるってっっ!!」
オレの腹の底からの叫びは一切無視で、「キツ・・・」と呻いて眉間に皺を寄せた彼は、ゆっくりと、でも着実に奥へ向かって腰を押し進めてくる。
そのあまりに強烈な異物感のお陰で、オレは全身の血が一気に下がって、目の前でチカチカと星が瞬き出す始末だった。
気を抜くとそのまま遠退きそうになる意識の下で、本当にこのまま殺られるかも、なんて埒もないことがぐるぐると頭を廻る。

―――・・父さん、もしかしたらオレ今からそっちに行くかもしれません。でも、理由は敢えて聞かないでください・・・。

なんて、まな裏に浮かぶ父親の姿に向かって語りかけているところで。
「全部、入りました」
ふうふうと荒い息を吐き、額に玉のような汗を浮かべながら彼が嬉しそうに教えてくれる。
うん、教えてくれるのはいいけどさ。腹の中が目一杯に圧迫されて、余裕も隙間もあったモンじゃないから物凄く苦しいんですが。
オレ、全身に脂汗みたいなの掻いてるし。寧ろこれで終わりってことで、抜いちゃうとかどうでしょう?
なんてことを今すぐ提案したい気持ちで一杯なんだけど、勿論そんなことは許されるワケもなく。
みちみちと音がしそうなほど詰まった内部の状態なんて知らぬ顔で、彼は腰を動かし始める。
「うわ、待って、待ってってば!もうちょっとゆっくり・・・っ!」
しかし哀しいかな、喚いてみても彼は一切聞いてくれなかった。
腰を引いてどうにか逃れようとしても、中忍とは思えぬ力でオレの腰を押さえ付けて逃げられなくする。
兎に角、彼が動く度に背中が畳に擦られて痛いやら圧迫感で苦しいやらで何度本気で暴れてやろうと思ったともしれない。圧し掛かっているのが彼でなければ、間違いなく瞬殺していただろう。
それでも只管耐え忍ぶ内、より濡れてきたとみられるオレの内部と彼の先走りなんかで、どんどんモノの動きがスムーズになりだした。深く浅く、またオレのイイトコロを狙うように腰を動かす彼の前に、次第に苦痛は薄らいで、全く別の感覚が身体の中で湧き上がり始めた。
それにつれて勝手に揺らめく腰と、洩れ始めた声とが艶めいていくのに頭がついていかない。異様な状態だと思っても、止めることが出来ない。
「あぁ・・あ、ふあっ・・・!」
これが自分の声だと、オレ自身でさえ信じられないというのに。
ぐちゅぐちゅと濡れた音や、肉と肉とがぶつかり合う乾いた音がどこか遠くから聞こえる。
頭の中は熟れたようになって、否定出来ない快楽に乱されるばかりだった。
ただ、身体中が熱い。燻る熱を解放したい。最早それだけしか考えられない。
その内、彼の動きが忙しないものへと変わる。
それに伴って増す、自らの射精感に煽られて、オレはますますあられもない声を上げていた。
彼に煽られ、高められ、そして頂点にまで上りつめる。
「あ・・・っ!」
オレは短く絶頂の声を上げ、自らのモノを大きく弾けさせた。
すると僅かに遅れて、小さく唸った彼が吐き出す熱い迸りを身体の奥に感じる。
そしてそのままオレの上に圧し掛かってきた彼と共に、はあはあと荒い息を吐く。

―――・・しかしオレ、とうとうヤっちゃったんだな。しかも初めてなのに、後ろだけでイっちゃったってどうよ?
えーと、コレはヤバイ兆候じゃないでしょうか。新しい世界の扉・・・開いちゃった?

やや遠い目をしながら悶々と悩んでいると、不意に彼がオレの胸元から顔を上げた。
そのままオレの唇に軽くキスを寄越して「すごい気持ち良かったです」なんて無邪気な顔で、本当に嬉しそうに笑うから。
段々痛み始めた腰とか尻とか、畳で擦られた背中の痛みなんかも感じていたんだけど、全部、ま、いっか、なんて思ってしまった。
オレはつくづく、彼に甘いらしい。
但し、「またシましょうね!」という彼の台詞には、ちょっと面食らったんだけどね。







その後、オレの尻の湿疹がキレイに治り、ついでに腰も完全復活したので、当初の約束通り彼に色々シて貰う気満々でいたんだけど。
「えー、今日はちょっと」とか「また今度」なんて、その話題を出す度になんだかんだと上手く誤魔化されて、何もないまま今に至っている。
しかもその間に、彼に言いくるめられて上下が逆転することも度々あったりして。
それがまた、あんまり嫌ではなくなってきつつある現状に・・・コレはちょっとマズイのかもしれない、と思い悩む最近のオレなのだった。








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